今回も、技術士第二次試験 総合技術監理部門の択一式 平成30年度の過去問を見ていきたいと思います。
社会環境管理 環境基本法からの出題です。
この問題についても、十分な専門知識がなくても、各選択肢を少し丁寧に見比べることで正答確率を上げていくことが可能だと考えます。
1巡目
①②・・・適切な感じ。ただ、挙げられている事象や物質が1つ(以上)違っていたり、漏れがあったりする可能性あり。
③・・・適切な感じ。航空機と鉄道に適用することは妥当と思える。
④・・・適切な感じ。ひっかかるところがない。
⑤・・・同じ土壌汚染なのに、自然的原因によることが明らかである場所を除くのはなぜ?
といった感じでしょうか。
適切だと思える順位に並べると、③④>①②>⑤ となります。
2巡目
③と④に絞って見比べます。非常に悩ましいところですね。問題文にある「最も適切なもの」はどちらかという視点で選択するしかありません。
正答は④となります。
③の、鉄道騒音について、新幹線鉄道騒音のみが対象となっています。
新幹線も鉄道なので、「鉄道騒音でOKなのでは?」という受験者の声があると思います。
問題文に「最も適切なものはどれか?」とありますので、この「最も」といったところを意識しなければならない問題といえます。
ちなみに、既設の在来線鉄道騒音は「在来鉄道騒音測定マニュアル 」で定められており、同マニュアルのP6,7に経過措置が書かれています。すぐに基準に対応することが困難であった背景もあって、分けられているのかも知れませんね。
2010年に小田急線騒音訴訟がありました。訴訟になるということは法的基準が明確でなく、争いがあったということかと思います。