技術士 総合技術監理部門 過去問解説 安全管理 消費者安全法~必須科目(択一式)H29-1-31

今回も、技術士第二次試験 総合技術監理部門 択一式H29過去問を見ていきます。


平成29年度技術士第二次試験 総合技術監理部門 必須科目(択一式)

安全管理(消費者安全)からの出題です。

選択肢を見ますと、①~③は適切だと比較的捉えやすいかと思います。

選択肢は④⑤に絞ることができますが、

④は、すき間事案と消費者庁の関係、⑤は、消費者安全調査委員会の権限(是正命令まで含まれる?)

といったところがよく分からないですね。

消費者庁の消費者安全の確保に関する基本的な方針 を以下に紹介します。

これによると、「消費者安全調査委員会は責任追及とは目的を異にする・・・」とあり、選択肢の文章「責任を明確化して・・・」と相反することとなります。よって、⑤が不適切となり、正答は⑤となります。

3(2) 事故等原因調査等
消費者安全調査委員会は、事故等原因について、責任追及とは目的を異にする科学的かつ客観的な究明のための調査を実施する。また、 事故等原因調査等の実施に当たっては、事故の直接的要因だけでなく背景的な要因(組織の安全管理体制、社会制度の在り方等)を解明す ることや、消費者の使用実態や人間の行動特性等を踏まえた調査等を行うことにより、事故等原因を究明する。


4(2) 事業者に対する勧告及び命令等
ア 重大事故等への対応
重大事故等が発生した場合に、消費者庁が事業者に対する勧告及 び命令等を行う可能性のある「隙間事案」に当たるか否かについて、 迅に確定するためには、日ごろから消費者事故等の情報を分析す るなどの対応が必要になることから、消費者庁を中心としてその取組を推進する。
「隙間事案」に当たるか否かが一見して明確ではない事案については、まず消費者庁がこれを「隙間事案」になる可能性のあるものとして広く受け止め、その上で、消費者庁及び関係行政機関等において、事案についての法律の適用関係を確認することにより、当該 事案を担当する機関が迅に確定されるようにする。


 消費者庁は、消費者への注意喚起を迅速かつ的確に実施することが不可欠であり、また、悪質な事案への的確な法執行を 図る必要がある。これらの対応に当たっては、ルールの透明性を確保することにより、事業者の行政の対応への予見可能性を高めることによって、産業活動を活性化させるという観点にも十分に配慮する。

消費者安全の確保に関する基本的な方針
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