今回から数回に分けて、2019年度技術士第二次試験で求められる「実務能力」である、コミュニケーション、リーダーシップ、評価、マネジメントについて解説してみたいと思います。
今回は、コミュニケーションについて解説させて頂きます。
平成31(2019)年度 技術士試験の概要について https://www.engineer.or.jp/c_topics/005/attached/attach_5698_1.pdf
には以下のとおり書かれております。
コミュニケーション
・業務履行上,口頭や文書等の方法を通じて,雇用者,上司や同僚,クライアントやユーザー等多様 な関係者との間で,明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
・海外における業務に携わる際は,一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え,現地の社会的 文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。
「コミュニケーション」は口頭試験で求められる実務能力の1つだから、まだまだ先の話と思ってはいけません。皆さんはまず、受験申込書・業務経歴表を作成・提出することになりますが、4月に提出した受験申込書・業務経歴表が(忘れた頃の)12月頃にはそのまま口頭試験で評価されることになります。
修習技術者のための修習ガイドブックー第3版ー(平成27年1月) https://www.engineer.or.jp/c_topics/003/attached/attach_3637_1.pdf
には以下のとおり書かれております。
社会の中での技術者は、個々の専門業務だけに専念していたらよいということはあり得ない。技術者は、日々の業務の中で、多様な関係者とのコミュニケーションを行っているはずである。
では、なぜ技術者にコミュニケーション能力が必要なのだろうか。技術者が取組む業務には、顧客、発注者、エンドユーザーなどの関係者がいる。関係者に対して技術者が持つ高等の専門的応用能力を生かすために、この能力は必要であると言える。また、プロジェクトチームには、営業担当、上司、同僚といった、組織内のメンバーとも密接に関わることだろう。様々な人々とのコミュニケーションを尽くし、技術者の持つ専門能力を理解してもらう必要がある。
(中略)
(1) 「書く」
業務の中で想定される「書く」ことは、報告書・提案書・企画書・論文などがあげられる。ここで必要な能力は、文章作成上での論理的構成力であろう。
伝えようとする相手の心に響かせるのは、巧妙な文言を使うことよりも、伝えたい内容の話の筋が通っていること(=論理的であること)が重要である。
たとえば、業務報告書を読み進んでいくとき、結論がいつまでたってもわからない文章は理解しにくい。交渉の報告を伝えられても、話の主語主役が何であるか見えてこない文章はわかりにくい。これでは、次のステップに進むとき、業務上不具合を生じてしまう。このため、論理的な文章作成が、「書く」ことには求められる。
https://www.engineer.or.jp/c_topics/003/attached/attach_3637_1.pdf
受験申込書・業務経歴表を作成する上で大事だと思われる箇所を太字としてみました。
「技術士試験は国語の試験でもある」とおっしゃる技術士も多いです。
皆さんはまず、受験申込書・業務経歴表を作成・提出することになりますが、4月に提出した受験申込書・業務経歴表が(忘れた頃の)12月頃にはそのまま口頭試験で評価されることになります。
文章を書くことが苦手な方にとっては耳の痛いところかも知れませんが、論理的な文章が書けるようになると、ご自身の技術力を100%発揮できやすくなりますし、相手の理解が促進されるため、お互いの貴重な時間・お金を節約することにもつながり、win-winとなります。また技術士の資格も取れやすくなります^-^
文章を書くことが苦手な方は、勇気を持って、その手の参考書籍を読んで、1-2ヶ月ほどじっくり基礎に立ち戻ってみることも大変有意義だと思います^-^