『総合技術監理 キーワード集 2019』 ~技術士 総合技術監理が必要とされる背景②~

今回は、『総合技術監理 キーワード集 2019』 第1章 総合技術監理 総合技術監理が必要とされる背景 の続きを見ていきましょう。

このような仕組みを継続的に運用し様々な科学技術の活用を行っていくには,それぞれの要求事項を個別に管理するだけでは不十分である。業務全般を見渡した俯瞰的な把握・分析に基づき,複数の要求事項を総合的に判断することによって全体的に監理していくことが必要となる。このような背景から,上述のような能力を持った人材を育成し活用を図るため,技術士のひとつの部門として「総合技術監理部門」が導入された。

ここで「監理」という文字を使用しているのは,総合技術監理が各管理活動やその他の内容を総合して監督する概念であることを明確にするためである。 現代の科学技術はもはや一部の専門家が推進し一部の人がそれを利用するという性格のものでなく,科学技術の行使がたとえ小さなものであってもその影響が地球的規模に及ぶ可能性があり,そのような状況の中で自らが携わる技術業務が社会全体に与える影響を正しく把握し,社会規範や組織倫理から定まる行動規範を自らの良心に基づいて遵守する高い倫理観を持った総合技術監理技術者が必要とされているのである。

『総合技術監理 キーワード集 2019』

前回の内容を少し繰り返しながら、総監が必要とされる背景の要点が書かれています(特に太字部分)。

最初の段落において、

それぞれの要求事項を個別に管理 →(次章以降に出てくる)5つの管理のことを指します。つまり、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理および社会環境管理の個別管理では不十分であり、総合技術監理が必要だといっているわけです。

次の段落において、

総合技術監理技術者=総監技術士の資質が書かれています。ざっくりとですが、ずばり総監部門の採点基準を示しているといえます。

ひとまず、ぼんやりとでも良いので、総監とは何か?なぜ必要なのか?を掴んで頂けると良いです。

次回に続きます。どうぞお楽しみに。ご質問等あれば、お問い合わせからどうぞ。ブログ記事で回答させて頂きます。

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