技術士 総合技術監理部門 過去問解説 人的資源管理 最低賃金法~必須科目(択一式)H29-1-15

今回も、技術士第二次試験 総合技術監理部門 択一式H29過去問を見ていきます。


平成29年度技術士第二次試験 総合技術監理部門 必須科目(択一式)

人的資源管理 賃金管理からの出題です。

一般常識から若しくは、選択肢同士の矛盾からアプローチすることで、選択肢を絞ったり、正答を見つけたりすることができる問題だと思います^-^

選択肢同士の矛盾があるのは、③と⑤ですね。③では事業所のある都道府県の最低賃金が適用。⑤では派遣元の事業所がある都道府県の最低賃金が適用、となっていていずれかが不適切となります。

労働者はA県で働いて生活しているのに、派遣元が遠く離れたB県にある場合、B県の最低賃金が適用されるのはおかしいですよね?→③が正答となります。

一般常識からして、④は不適切だと捉えやすいかと思いますし、選択肢全体を相互比較しても、③が最も適切だと捉えることができますね。

【最低賃金制度の概要】
最低賃金制度とは
最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度です。
最低賃金の種類
最低賃金には、地域別最低賃金及び特定最低賃金の2種類があります。
なお、地域別最低賃金及び特定最低賃金の両方が同時に適用される場合には、使用者は高い方の最低賃金額以上の賃金を支払わなければなりません。
最低賃金の適用される労働者の範囲
地域別最低賃金は、産業や職種にかかわりなく、都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に対して適用されます。特定最低賃金は、特定地域内の特定の産業の基幹的労働者とその使用者に対して適用されます。
派遣労働者への適用
派遣労働者には、派遣先の最低賃金が適用されます。
最低賃金の対象となる賃金
最低賃金の対象となる賃金は、毎月支払われる基本的な賃金です。実際に支払われる賃金から一部の賃金(割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当など)を除いたものが対象となります。
最低賃金額以上かどうかを確認する方法
最低賃金額以上となっているかどうかは、賃金額を時間当たりの金額に換算し、最低賃金(時間額)と比較します。
その他


最低賃金制度の概要(厚生労働省HP)