技術士 第一次試験 建設専門科目 1概説

10月13日に技術士第一次試験が行われます。あと2ヶ月ほどとなってきました。

今回は一次建設専門科目について数回に分けて解説していきます。

1 出題構成等 

 専門科目は2時間で、35問中25問を選択して解きます。1問当たりの平均解答時間は4分程度で、合格するには13問以上の正答が必要です。第一次試験は市販の参考書や問題集を購入して独学で臨まれる方が多いようです。

 初挑戦の人であっても、過去問を模試形式で解くと、1時間で解答が終わってしまいます。一部計算問題がある場合もありますが、5択なので分からない問題があっても「どれかにマークする」形で次に進むことができますし、時間をかけても正答に近づくことが難しいと「諦めてしまう」からだと思います。もっとも50%以上正答できれば合格ではありますが^^;

 建設専門科目は、14分野から出題されます。土質及び基礎、鋼構造、コンクリート、都市及び地方計画、河川、海岸・海洋、港湾及び空港、砂防、電力土木、道路、鉄道、トンネル、施工計画、建設環境です。過去4年の各分野の出題数は以下の図表のとおりです。

 分野ごとの出題数にバラツキがあることが分かります。出題数の多い分野である、土質及び基礎、鋼構造、コンクリート、都市及び地方計画、河川は建設部門における基礎と捉えられているようです。

2 出題方式等

 出題方式は択一式(5択)で、「最も適切なものを選べ」若しくは、「最も不適切なものを選べ」という形式です。平成23年度までは「誤っているものを選べ」若しくは「正しいものを選べ」でしたが、平成24年度以降変化したようです。正誤は明らかなことが多いですが、最も適切/不適切といわれると、どっちも(不)適切なんだけど、どっちがより(不)適切なんだろう?と考える必要がある問題も稀にありますので、注意が必要です。

これについては先日、Twitterで触れましたので、宜しければご参照下さい。

3 学習方法等

 他のサイトでも述べられていますが、過去問を解くことからスタートして、各分野の傾向を掴み、弱点補強をしていく学習方法が良いです。

 ご自身の専門・得意分野を中心に学習する人が多いかも知れませんが、専門外・不得意分野であっても、過去問とほぼ同じ問題が出題されたり、専門知識がなくても正答できる問題もあったりしますので、分野を絞り込みすぎない方が良いです。また、将来、技術士になるのであれば、第一次試験で幅広い知見を身につける良い機会と捉えて学習すると良いです^-^

 大学時代等に土木工学を専攻していた人だと、無勉強でも50%以上正答されることも多いです。しかし、土木工学を専攻されていなかったけど、建設部門で受験される方もいらっしゃると思います。土木工学は経験工学といわれており、文字面だけを闇雲に暗記するよりも、図表や写真でイメージを大まかに捉えて、用語等に触れ合う機会を繰り返し持つことで、理解が徐々に高まってきます。

オーム社の「絵解き」シリーズはオススメです。土質力学、水理学、鋼構造、コンクリート等がありまして、専門書に比べると非常に分かりやすく説明されています。図書館で借りることもできますよ。