『総合技術監理 キーワード集 2020』 ~技術士 総合技術監理に必要とされる倫理観と総合技術監理に要求される技術力向上 ~

今回も、『総合技術監理 キーワード集 2020』 第1章 総合技術監理 総合技術監理に必要とされる倫理観と総合技術監理に要求される技術力向上 を見ていきたいと思います。

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総合技術監理に必要とされる倫理観
科学技術社会の基盤を支える技術者は,その技術レベルを高く維持するとともに,社会人として,技術者としての高い倫理観や国際的視点を持つことが求められる。特に技術士は,その指導的立場からも,一般の技術者よりもさらに一段と厳しいプロフェショナルとしての高い倫理観を維持することが期待され,また要求されている。

総合技術監理に携わる技術士は,その業務内容の広がりからも,特に技術者倫理については強い自覚を持ち,自らの良心に基づいて自らの行動を律していかなければならない。例えば,データの取り扱いに関する客観性や公平性,手法や技術の正しい使用には 常に気を配り,とくに社会的に要求されている事項では,たとえ自組織に不利になるものが含まれていても正しく情報公開を行うなど,技術士としての行動規範を遵守することが必要である。


総合技術監理に要求される技術力向上
総合技術監理を行う技術者に要求される技術的知識や能力は,その事業運営や組織活動における個々の作業や工程などの要素技術に対する管理技術のみではない。それに加えて,業務全体の俯瞰的な把握・分析に基づき統一的な視点から5つの管理をまとめ, 総合的な判断を行うとともに,そのときどきにおいて最適な企画,計画,実施,対応等を行うことのできる能力が求められる。 そのためには,総合技術監理の5つの管理技術および自らの技術分野における新技術の理解向上は当然として,他の技術分野や社会的動向へも高い関心を持つ必要がある。

近年の技術分野の融合の速度は目覚しいものがあり,自らの技術分野だけでは解決し得ない技術課題が頻繁に出現してきている。その一方で,他分野の技術を利用することに より,従来は解決しがたい課題とされていた問題が非常に簡単に解決されてしまうケースもある。社会の意識も時と共に変化し,組織行動として社会で許容される範囲が急に狭められてしまう事例も多く見受けられる。このような技術や社会の変化に適切に対応できるよう,総合技術監理部門の技術士は常に周囲の出来事に関心を払い,また自己研鑽を重ね,自らの技術力向上に努めていかなければならない。

『総合技術監理 キーワード集 2020』

前半の倫理観については、一読すれば十分かと思います。

後半の技術力向上については、前回見てきたところと重複している感じですね。総監技術士は、業務全体を俯瞰的にとらえ、個別の管理技術のみでなく、5つの管理の視点から総合的な判断等を行う能力が求められる、とあり、業務内容の詳細や筆記試験においても、(とっても曖昧な印象を受ける)「総合的」、「俯瞰的」というキーワードを入れるだけで、「総監が分かっている」と思ってもらえやすくなります^-^