技術士 建設部門 必須科目へのアプローチ⑬~国土交通白書2018~

今回も、国土交通白書2018  第II部 国土交通行政の動向 国土交通TOPICSを見ていきたいと思います。

14 「中小河川緊急治水対策プロジェクト」による緊急治水対策を推進
 
 平成29年7月九州北部豪雨等では、以下の3つの課題が明らかになりました。

1)山地部の河川で大量の土砂や流木が発生し被害が拡大したこと

2)中小河川で度重なる浸水被害が発生していること

3)洪水時に河川の状況をリアルタイムに把握できなかったこと

 このような課題は九州北部豪雨等により被害が生じた河川と同様の特徴を有する他の地域の河川においても共通していると考えられました。

 このため、全国の中小河川の緊急点検を実施し、その結果を踏まえ、今後概ね3年間(32年度目途)で実施すべき対策を、「中小河川緊急治水対策プロジェクト」としてとりまとめました。

 具体的には、
1)土砂・流木捕捉効果の高い透過型の砂防堰堤等の整備、
2)多数家屋や重要な施設の浸水被害を解消するための河道の掘削・堤防の整備等、
3)危機管理型水位計(洪水時に特化した低コストの水位計)の設置
 
を推進することとしました。
 

 

 今回のトピックは建設部門-河川、砂防及び海岸・海洋科目(特に砂防)で受験される方にとってはご存知の内容かも知れませんが、建設部門の皆さん全員、押さえておきたい内容ですね。

 私も現場で砂防堰堤を何度か見たことがありますが、ほとんどが不透過型でした。透過型というのはまだ見たことがありません。お近くに砂防指定地があれば見に行ってみるのも良い試験勉強になると思います。

 

 また、今回の内容は筆記試験の論文構成のヒントになる書き方になっております。

 問題→問題解決→課題→課題遂行のための具体策(技術的提案)という流れで以下の表(骨子表)にまとめてみました。 

問題 問題解決 課題

課題遂行のための具体策

(技術的提案)

九州北部豪雨において、

1)山地部の河川で大量の土砂や流木が発生し被害が拡大

同様の特徴を有する他の地域の河川においても共通していると考えられる→豪雨が発生すると同様の被害が発生する可能性が高いので、これらの問題を解決する必要がある。 (この問題を解決するために)全国の中小河川の緊急点検を実施し、その結果を踏まえ、今後概ね3年間(32年度目途)で実施すべき対策を講じる。
1)土砂・流木捕捉効果の高い透過型の砂防堰堤等の整備
2)中小河川で度重なる浸水被害が発生 2)多数家屋や重要な施設の浸水被害を解消するための河道の掘削・堤防の整備等
3)洪水時に河川の状況をリアルタイムに把握できなかったこと 3)危機管理型水位計(洪水時に特化した低コストの水位計)の設置

 

筆記試験の論文添削をしていますと、この骨子表のロジックがおかしい場合がよくあります。

例えば、

・具体策が問題の解決にリンクしていない。

・課題が問題解決につながっていない。

・問題と課題がごちゃ混ぜになっていて、課題と思えるものが問題として挙げられている。

といった事象が見受けられます。皆さんの論文はいかがでしょうか?

今回の文章と骨子表を比較してみて、ご自身の筆記試験の論文構成と比較してみてください。

何らの良い気づき・ヒントが得られれば幸いです。

※このTOPICSでは「課題」と書かれていますが、総監以外の技術士第二次試験においては、問題となります。

総監以外の技術士第二次試験においては、課題=問題解決のために行うべきこと、となりますので留意してください。

問題解決能力課題遂行能力が求められています。

(注意:総監は、課題=問題ととらえてください。課題解決能力(と応用能力)が求められています。)

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