今回も、国土交通白書2018 第II部 国土交通行政の動向 国土交通TOPICSを見ていきたいと思います。
16 石井国土交通大臣がインフラメンテナンスなどを通じた日米インフラ協力の可能性をアピール!!「我々は、インフラメンテナンス時代を生きる同志なのです。」
石井国土交通大臣は、平成30年1月に米国・ワシントンDCで開催した日米インフラフォーラムにおいて、交通インフラ分野における日米両国の関係をこのように表現し、両国の発展を支えたインフラが老朽化している今こそ日米の産学官の知見を総動員して、交通インフラ分野における日米の強力なネットワークを構築するべきと訴えました。
日米インフラフォーラムは、昨年10月に、石井国土交通大臣とチャオ米国運輸長官との間で署名した、交通インフラ分野において日米協力を促進していくこととした覚書を踏まえ、日米経済対話における取組みの一環として開催したものであり、日米の産官学の交通インフラ関係者が一堂に会する画期的なイベントとなりました。本フォーラムにおいて、石井国土交通大臣は、交通インフラ分野における日米の共通課題としてインフラの老朽化を取り上げ、インフラの更新に多額の費用を要する課題を指摘し、日本の優れたインフラメンテナンス技術等の米国における活用可能性をアピールしました。
また、日米インフラフォーラムの出席に合わせて、チャオ米国運輸長官との会談も実施し、交通インフラ分野で日米協力をさらに進めていくことを確認しました。
詳細は第9章第1節2.3)米国を参照
日本において、高度経済成長時期に大量に整備された交通インフラや公共公益施設等が現在老朽化してきていることが問題として認識され、その問題解決に向けてさまざまな取組みが検討・実施されてきているところです。アメリカにおいても同様でして、これらのインフラの崩壊事故が発生し、犠牲者が発生している状況です。
日本で培われたインフラメンテナンスの知見・ノウハウを海外輸出することで、国際貢献、国際的地位向上&利益の国内還元が進むと理想的ですね。
建設部門必須科目においても、平成20年度に「社会資本の維持管理・アセットマネジメント」が出題されたことがあります。
インフラの保全方法として4つの方法をおさらいしておくと良いです(総監の青本P57参照)。
事後保全 |
故障停止または有害な性能低下に至ってから修理を行う保全方法 ①緊急保全、②計画事後保全、③非計画事後保全 |
予防保全 |
設備の点検などによる予防に重点を置いた保全方法 ①日常保全、②定期保全、③予知保全 |
改良保全 | 同種の故障が再発しないように改善を加え、設備上の弱点を補強すること |
保全予防 | 設備を新しく計画する段階で、保全予防情報や新しい技術を取り入れて、信頼性、保全性、操作性、安全性などを考慮して保全コストや劣化損失を少なくする活動 |
アセットマネジメントは、広義では投資用資産の代行管理業務一般を意味するようですが、ここでは、
アセット=公共施設、交通インフラなどの資産 と捉え、
アセットマネジメント=これらを如何に効果的に効率的に維持管理していくかという意味で使われています。
皆さんのご専門分野でのインフラメンテナンスはどんな状況でしょうか?最新技術なども確認しておくと良いですね。