今回も、国土交通白書2018 第II部 国土交通行政の動向 国土交通TOPICSを見ていきたいと思います。
09 宅配便の再配達削減に向けた取組み
ライフスタイルの多様化等により、通信販売の利用が年々伸びており、それに伴い宅配便の取り扱い個数も増加しています。一方、商品を実際に届ける「配送」を支えるトラックドライバー不足は深刻化しており、高齢化も進んでいます。
このような状況の中、再配達の取扱個数は約15.5%にのぼっており、ドライバー不足が顕在化する中で持続可能な宅配サービスを着実に確保するためには、再配達削減が急務となっています。
国土交通省はこの問題に対応するため、政府広報や、環境省及び経済産業省と連携した「COOL CHOICE できるだけ1回で受け取りませんかキャンペーン~みんなで宅配便再配達防止に取り組むプロジェクト~」等を通して、スマートフォンから簡単に受け取り日時などの変更ができるアプリの活用等を呼びかけています。◆COOL CHOICE ウェブサイトhttps://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/また、受け取り方法の更なる多様化・利便性向上等の新たな取組みの促進として、宅配事業者の窓口やコンビニでの受け取りのほか、「オープン型宅配ボックス」の設置に対する支援等を行っているところです。
国土交通省では、利便性の高い宅配便サービスの持続性の確保などの観点から、宅配便の再配達削減に向け、宅配事業者等の関係者と連携して各種政策や情報発信を引き続き行って参ります。
一見、建設部門必須科目に関係なさそうなトピックと思ってしまうかも知れませんが、道路交通の環境負荷低減といった取組の側面があることを押さえておく必要があります。
コラム 宅配便の再配達削減に向けた取り組みについてによりますと、再配達によって排出されるCO2は年間およそ42万トンとのことで、温室効果ガスの総排出量(2017年の速報値:約13億トン(CO2換算))に比べると0.03%ですが、宅配便の取引量は増加傾向ですので、早めの対策を打ち出していくことが重要といえますね。
ちなみに、日本国内の温室効果ガスの総排出量は2013年から4年連続減少しているそうですが、世界全体では2016年まで横ばい傾向から一転、2017年に増加に転じているとのことです。
地球温暖化は目に見えにくい問題であることから、深刻さがなかなか認識されにくいというジレンマがあります。
また、温室効果ガスの縮減は最重要施策の1つといわれていますが、一部の学者は「地球の歴史を長期的にみると、一定周期で地球の温暖化が生じていることは自明。また、温室効果ガスといわれている物質が本当に地球温暖化に寄与しているとのメカニズムが解明されているわけではない。地球温暖化により砂漠化が進むといわれているが、地球全体が砂漠化となるわけではない。砂漠でない地域が砂漠化され、そのほとんどは先進国の領土で発生するため、先進国にとっては都合の悪い現実となる。逆に現在砂漠となっている地域は非砂漠(例:農業等の適地)となる」と主張しています。
この件については私の専門ではないのですが、参考となるご見解(最新情報)等ございましたら、ご教授頂ければ幸いです。お問い合わせからお願いいたします。
なお、技術士試験においては、技術士法第1条に則り、国策に従ったスタンスで臨むことになります。