技術士にふさわしい業務内容とは?

先週、技術士第二次試験受験の個別指導をさせて頂きました。受験申込書・業務経歴表をどう書いていくか、受験される皆さまが思案される時期でして、主なご相談としては、「技術士にふさわしい業務内容とは?」といったものでした。

日本技術士会が公表している関係資料に目を通して、自身でしっかり読み取られるのが一番ですが、私は大まかに言って、以下の2つかと考えています。

1 (技術士法第1条にある、)科学技術の向上と国民経済の発展に資するものであること

1については、「ご自身が経験された業務が社会のためにどう役立っているのか?どう貢献しているのか?」を考えてみると良いと思います。

例えば、道路設計・施工の業務であれば、この道路が整備されることで、この地域全域の道路混雑が緩和され、市民の経済活動が効率的となり、(排ガス量が減少する等)環境負荷が低減され、交通事故が低減されることが考えられます。

2 技術士に求められる資質能力を発揮したものであること

2については、平たく言えば、「(技術士ではない)一般技術者ではできないが、技術士の資質能力を備えた私だからできた業務」ということです。

資質能力の代表的なものとして、問題解決能力と課題遂行能力が挙げられます。端的にいうと、「業務を行う上での問題を的確に抽出し、その問題を解決するために行うべき課題を的確に見定め、それを遂行するための最適な対応策を実施する」となります。

いきなり5つの代表的業務を選んで、そのうちの1つの詳細を720字に書くのではなく、ひとまず、(5つや720字といった)制限にとらわれず、ご自身のこれまでの実務経験を(縦方向に)年表形式で書き上げていくと良いと思います。その上で、(横方向に)各業務の「問題」や「課題」、「対応策」などを書き上げていくと良いでしょう。棚卸し作業といえますね。

この棚卸し作業のプロセスにおいて、過去の報告書や成果品を見直してみたり、現場に行ってみたりすることも大変有意義です。年度末の慌ただしい時期ですが、週末等を利用してじっくり棚卸しされることをオススメします。

もしご質問等あれば、お問い合わせからお願いします。ブログ記事にて回答させて頂きます。

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