【続編~一般部門】棚卸しの精度を決める「資質能力(コンピテンシー)理解」の本質

前回は、「実務経験の棚卸しが合否を左右する」ことをお伝えしました。

しかし、ここで非常に重要な前提があります。

👉 資質能力(コンピテンシー)を理解していない棚卸しは、ほぼ意味がありません。

■ 資質能力(コンピテンシー)とは何か?

資質能力(コンピテンシー)とは、

👉 技術士として業務を遂行する際に発揮される能力(知識・行動・判断)の総体

といえます。

つまり、

  • 何を知っているか(知識)
    ではなく
  • 実務でどう考え、どう判断し、どう行動したか

👉 ここが評価されます。


■ 資質能力(コンピテンシー)の定義【一般部門】

以下は、技術士に求められる資質能力の定義です。

※令和8年度より一部改訂されています。


■ 専門的学識

技術士が専門とする技術分野(技術部門)の業務に必要な、技術部門全般にわたる専門知識及び選択科目に関する専門知識を理解し応用すること。
技術士の業務に必要な、我が国固有の法令等の制度及び社会・自然条件等に関する専門知識を理解し応用すること。


■ 問題解決

業務遂行上直面する複合的な問題に対して、これらの内容を明確にし、調査し、必要に応じてデータ・情報技術を活用して定義し、これらの背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析すること。
複合的な問題に関して、多角的な視点を考慮し、ステークホルダーの意見を取り入れながら、相反する要求事項(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)、それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮したうえで、複数の選択肢を提起し、これらを踏まえた解決策を合理的に提案し、又は改善すること。


■ マネジメント

業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において、品質、コスト、納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項、又は成果物に係る要求事項の特性を満たすことを目的として、人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。


■ 評価

業務遂行上の各段階における結果、最終的に得られる成果やその波及効果を評価し、次段階や別の業務の改善に資すること。


■ コミュニケーション

業務履行上、情報技術を活用し、口頭や文書等の方法を通じて、多様な関係者との間で、明確かつ包摂的な意思疎通を図り、協働すること。
海外における業務に携わる際は、語学力に加え、社会的文化的多様性を理解し協調すること。


■ リーダーシップ

業務遂行にあたり、明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害を調整し取りまとめること。
海外業務では、多様な価値観を持つ関係者と協働しながら事業を推進すること。


■ 技術者倫理

公衆の安全・健康・福利を最優先に考慮し、社会・経済・環境への影響を踏まえ、持続可能な社会の実現を目指して倫理的に行動すること。
法令遵守、文化的価値の尊重、責任範囲の明確化と責任遂行を行うこと。


■ 継続研さん

CPD活動を通じてコンピテンシーを維持・向上させ、変化する技術や業務環境に適応する能力を高めること。


■ なぜこれを理解する必要があるのか?

この定義を読んで、

👉 「なるほど」で終わってはいけません。

ここが本質です。

👉 棚卸しとは、このコンピテンシーを“証明する作業”です。